夏場のランニングで僕が工夫していること−−「暑熱馴化(しょねつじゅんか)」ってスゴイ
蒸し暑い梅雨のただ中ですが、皆さんはどのようにお過ごしですか。僕は相変わらずせっせと走っています。
というか、最近では10km強の距離を週4回走るだけでは物足りなくなってしまい、週5回――平日は早朝、休日は日中、10km強から15km強を走っている。できるなら毎日走りたいのだけれど、週2日は休養を取らないと足を疲労骨折するリスクが高まると聞いて、しぶしぶ自粛しているのだ。
という話をすると「このくそ暑いのによく毎日毎日走るね」と半ば呆れられたりする。たしかに春先に比べるとかく汗の量ははんぱではないし、疲労感も多少は強い。おまけに脱水症や熱中症と無縁ではないので、ランニングに関心のない人から「よくやるよな……」という印象を持たれても無理からぬところはある。
でも夏場のランニングもまた楽しいんですよね。汗を大量にかいた後は心身ともにすっきりするし、疲労感はランニングハイと表裏一体なのだ。というわけで今回は夏場のランニングについて僕なりに工夫していること。
1、雨でも走る
雨の日は当たり前だけれど晴れの日よりも涼しいので干天の慈雨とばかりにふだんより長い距離を走る。初めは少しうっとうしかったが、今ではよほどのどしゃ降りでもない限り、走るのに気にならない。何事も慣れですね。
2、酷暑の日は頻繁に給水できる周回コースを走る
快晴、酷暑の日は喉が渇いたなと自覚する前に給水できる周回コースを走る。僕は3kmに1回のペースで水を飲む。もちろん走り出す前にも。給水は脱水症、熱中症対策に絶対不可欠ですね。
3、ロードでは直射日光から後頭部と首を守るネックカバーつきの帽子をかぶる。
首筋に直射日光を受けると体温が上がり脱水症や熱中症にかかりやすくなるので、炎天下にロードを走るときにはネックカバーつきの帽子が必需品である。大手のスポーツショップならだいたい置いてあると思う。
先ほど「何事も慣れだ」と書いた。暑さに対しても明らかに体は慣れてくれるみたいである。蒸し暑さにもかかわらずせっせと走り続けているうちに、昨年、週1回ペースで走っていたときしばしば陥った脱力感をまったく感じなくなった。
実はこの慣れ、運動生理学的にも解明されていて、暑い環境のもとで運動を続けていると、血液量が増加し、体の深部から皮膚へと熱が運ばれやすくなり、体熱を除去する能力が上がるのだという。また汗に含まれる塩分量が減り、ミネラルの損失も抑えられるそうである。これら暑さへの慣れを専門的には「暑熱馴化(しょねつじゅんか)」と呼ぶらしい。暑熱馴化は、暑い環境のもとでの運動を1週間から10日間続けると完成するそうだが、4〜5日続けるだけでもかなりの効果があるという。
そういうことですので、これからもせっせと走り続けます。もちろん給水は忘れずに。