仕事とランニングの共通点と「最悪のマネジメント」

 せっかくの日曜日だというのに曇り空、予報によると東京では明日(14日)は雨だという。どうも日曜から月曜にかけて天気が崩れるというパターンが定着してしまった感じである。

 でも実は今日のような寒々しい日はランニングびよりなんですよね。暑さでバテる心配はないし、直射日光をあまり受けないので日焼け止めクリームをつける必要もない。というわけで午後、川口マラソン大会のハーフマラソンのコースをゆっくり走る。自宅から川口マラソンのスタート地点である青木町公園まで2km程度なので、合計約25kmの距離である。

 ――ということを最近ブログでよく書くようになったので、会う人からときどき「ずいぶん走りますね。昔からお好きだったんですか」と尋ねられるようになった。ランニングを始めたのは約20年前なので昔から好きだったと言っていいと思う。

 その日のことを僕はいまでもよく覚えている。10月のある晴れた日曜日、ふと「長い距離を走ってみようかな」と思い立ち、ナイキのジョギングシューズを履いて近くの公園の周回コースを走ってみたのだった。初めは苦しくて30〜40分で立ち止まってしまったが、だんだんと距離が伸びるにつれて、走ることが本当に楽しくなっていった。

 とはいえ、それ以前の僕はランニングをしたいだなんて考えたこともなかった。それどころか学校時代には体育の授業で長い距離を走らされるのがいやでたまらなかった。どうやってさぼろうかと、そればかり考えていた気がする。結局のところ、内発的な動機を持たないまま何かを強制的にやらされるのが僕には耐えられなかったのろう。たとえ長い距離を走る行為自体が本質的には僕自身の性向に合致していたのだとしても。

 唐突だが、仕事もランニングに似た面がある気がする。「いい誌面をつくろう」とか「新しい企画を何としても成功させよう」と思い立ったときの仕事はきついけれど充実感を味わえたりする。しかし、全然そんな気にならない時にしんどい仕事を上司から強制されたら、それは走りたくないのに走り続けなければならない苦行に等しい。結局、同じ仕事でも自発的にやるか強制されるかで気持ちの持ちようは大きく変わるし、当然、得られる成果も違ってくるというわけですね。

 最悪なのは部下をやる気にさせずただ「やれ!」と強要するだけで、しかもミスをするとマイナス点をつける脅しのマネジメントだろう。こういうトップやマネジャーって決して少なくないと思いませんか。だれとは言わないけれど…。