「吉川なまずの里マラソン大会」に出場 泣き笑いの結果に

4月5日(土)
 午後11時、ランニングシューズのはき心地をもう一度確かめ、軽いストレッチをしてから眠りにつく。明日は埼玉県吉川市で開催される「第13回 吉川なまずの里マラソン」の10km一般の部に出場するのだ。レースへの参加はこれで2回目である。生まれて初めてだった昨年12月2日の川口マラソン大会の前夜ほどではないけれど、やはりわくわく、ドキドキしてしまいなかなか寝つかれないですね。


4月6日(日)
 午前6時30分起床。軽い朝食をすませて家を出る。前回の川口マラソン大会では、10km男子一般の部で640人中307位と平々凡々の最たるような順位だった。今回は何とか200番台でゴールしたいと思っているのだが、パンフレットによれば10km一般の部への参加者は男女合わせて1247人だという(うち男子は39歳以下が399人、40、50代が358人)。果たして目標を達成できるだろうか。

 午前8時25分、吉川市市民交流センター、おあしすで受け付けをすませ、柔軟体操をしながら出走を待つ。花を7割ほど残した染井吉野の並木が町のそこここにあり、何だかいい雰囲気である。ちなみに吉川市は江戸川と中川にはさまれたのどかな町で、なまず料理で知られるという。

 9時50分、いよいよ出走。前回の川口マラソン大会では前半ペースを落としすぎてしまったので、今回は1km4分強のやや速いペースで走り出す。2日間ランニングを休んだので体が軽い。いいぞ、今回は快調だ――と思っていたら、好事魔多しですね。4kmをすぎたあたりで体が突然重くなってしまった。

 原因は暑さとのどの渇きである。今日は日中の最高気温がセ氏18度に達すると聞いていたのにもかかわらず、何の考えもなしに長そでのランシャツを着てしまい、おまけに出走前に水分を摂ることができなかったのだ。まずいな。でも頑張ろう。練習中にもこういう状態になったことがあるじゃないか。僕は眉間にしわを寄せ、前を走る人を抜けないまでも後ろからくる人に抜かれないようにと必死で走る。すべての給水ポイントで水分を補給し、ヘロヘロ、ボロボロになりながらゴール。

 いやあ、参った。こんなに辛い10kmは初めてだ。自分が嫌になっちゃうよな、ほかの選手は皆、半そでを着ているのに長そでだなんて、脱水症状にもなるよな……などとぶつぶつぼやきながら完走記録証(写真)をもらいにいったら、係の人が僕の完走記録証を見て驚いた顔をした。
「当たりですよ!」
「はい?」
「くじが当たったんです。景品をもらえますよ。よかったですね」
「あ…ありがとうございます」
 順位が気になって仕方がない僕はそそくさとその場を辞して、完走記録証を見た。

 結果は10km一般の部1247人の中で155位、男子40、50歳代358人の中で67位。タイムは47分11秒。
 

 僕はため息をついた。練習ではいつも45分を切っているので、スタート直後の混雑による足踏みを考慮に入れても期待外れの記録である。参ったな。敗因は長そでだよな……と、またしてもぼやきつつ、まあ、でも155位(67位)という順位は悪くはないかとも思う。200番台でゴールするという目標を上回ったのだから。そう思ったとたん、自然に笑顔がこぼれてきた。とにかく走り通しだのだ。

 応援にきてくれた妻と一緒に地元では有名な割烹料亭ますやでなまず料理を食べ、13時30分帰宅。シャワーを浴びるのももどかしく冷蔵庫からビールを出してくいーっと飲む。日曜日は「森本毅郎・スタンバイ!」(TBSラジオ、月〜金6:30〜8:30)への出演のための打ち合わせがあるのでアルコールは飲まないのだが、今日は特別です。美味しい! こんなに美味しいビールが飲めるなら今日の苦しみをまた味わってもいいと本気で思う。