不況に負けず生活を楽しむ(その1) 1人1000円ちょっとで盛り上がる宴会のすすめ

 あの失われた10年を思い出させると言うと大げさだけれど、長い冬の時代がまた到来しそうである。サブプライムローン(信用力に乏しい人向けの住宅ローン)問題に端を発した金融危機実体経済を冷え込ませ、各国経済を世界同時不況の瀬戸際に追い込んでしまった。政府・与党は先月末、財政支出約5兆円、事業規模約27兆円の追加経済対策を打ち出したけれど、GDP(国内総生産)の押し上げ効果はあまり期待できそうにない。今後、ボーナスや賃金のカット、リストラがじわじわと広がっていくのは避けられないでしょうね。

 となると、僕たちにとっては不況にどのように対処するかが重要になってくる。とりわけ、お金を使わず、不況にめげずに生活を楽しむ術はこれからますます大切になると思う。

 というわけで、今回から何度かにわたって「グローバル経済危機に負けず生活を楽しむ法」を考えてみたいと思います。第一弾はすごーく安上がりな飲み会の楽しみ方。


 1、自宅でホッピー&もんじゃ焼きパーティー
 実は僕は最近、自宅でのホッピー&もんじゃ焼きパーティーに凝っているんですよね。美味しいし簡単だし、3〜4人も集まればかなり盛り上がります。
 もんじゃ焼きの作り方は至ってシンプル。小麦粉30gを250ccの水で溶き、刻みキャベツやベビースターラーメン、缶詰のコンビーフなどをお好みの量だけ入れ、ホットプレートで焼くだけです。これにカレー粉を入れてカレーもんじゃにすると、さらに美味しい。
 加えて安上がりなんですよね。小麦粉やカレー粉はだいたいどこの家でも備えているし、キャベツは一玉150円程度、コンビーフも270円程度。ホッピーも周知の通りリーズナブルで、スーパーの特売だと一瓶100円を切ったりする。
 

 2、自宅で(できればこたつで)おでんと日本酒パーティー
 簡単という点ではホッピー&もんじゃ焼きをしのぐと思う。コンビニでおでんを適当に買ってきて、ワンカップの日本酒を燗酒にして飲むだけ。外でおでんで一杯飲んだりするとけっこう高くついて、名の知れたおでん屋などで調子に乗ってたくさん飲んだりすると2人で1万円を超えてしまったりするけれど、コンビニのおでんは1人1000円も出せばけっこうお腹が一杯になる。しかも味についても名の知れたおでん屋に遜色がない。というか下手をするとコンビニの方が美味しいかもしれない。
 おでんパーティーはできればこたつにくるまって楽しみたいですね。BGMには古今亭志ん朝(3代目)の落語が合うと思う。


 3、1000円台のワインでパーティー
 これは何も自慢しているわけではなくて、たまたまそういう機会に恵まれただけなのだが、1本数十万円のボルドーを飲んだことがある。味はと言うと、何だかカビ臭かったですね。罰当たりかもしれないけれど、1000円台で買える「ラ・キュヴェ・ミティーク・ルージュ」や「バロン ド レスタック・ルージュ」の方が美味しい気がする。
 というわけで、安価なワインでのパーティーの提案です。ちょっと奮発してもいいときは、映画監督のフランシス・コッポラ氏が所有するワイナリーのフランシス・コッポラメルロー」がおすすめ。僕がいまいちばん好きなカリフォルニア・ワインで、通販だと2000円台で買える値段なのにもかかわらず驚くほど美味しい。
 ちなみにスーパーで売っているさつまいもの天ぷら(安い!)に醤油をかけて食べると、意外に赤ワインに合うんですよね。騙されたと思ってぜひ試してみてほしい。